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起立性調節障害について①

症状名
2018年12月18日

起立性調節障害

こんにちは、枚方市自律神経調整院、院長の田中です。

今日は起立性調節障害についてお話します。

近年、急激に増加している起立性調節障害(起立性低血圧)ですが当院にもここ数年来院させる方が増えました。

10歳~16歳に多くみられ、朝起きられない、めまい、頭痛などがあり、症状が強いと学校に行けなくなり不登校になってしまうケースも多くあります。

病院で起立性調節障害と診断されても血圧を上げる薬が出て塩分と水分を多く摂り様子をみる場合が多いようです。

なかなか改善せず本人も家族も悩み当院に来られます。

病院の治療で数年に及ぶ事もあるこの病気ですが原因を見つけ身体、心、周りの環境を改善していけば良くなります。

このブログでは数回に分けて起立性調節障害について書いていきますのでご覧ください。

1.起立性調節障害とは

小学校高学年~中学生の成長期に多くみられる自律神経系の異常で循環器系の働きが上手くいかなくなる病気です。

有病率は小学生の約5%、中学生の約10% 男:女=1:1.5 ~2というデータもあります。

症状としては朝起きられない、立ちくらみがする、疲れやすい、吐き気、動悸、めまい、頭痛、腹痛、長時間立っていられない、食用不振、夜寝付けない、集中力がない、倦怠感、など色々な症状があります。

これらの症状は午前中に強く午後からは改善してきて夕方以降は軽減します。

夜になると目がさえて眠れず、昼夜逆転して朝起きられないという状態になりやすく、学校に行けなくなり不登校になるケースも多くあります。

本来、人は起立すると重力によって血液が下半身に移動し、脳への血液が減ります。
それを防ぐために交感神経(自律神経の一つ)が働き下半身の血管を収縮させ、血圧を上げ脳にしっかり血液が行くように働いています。

この機能が落ちると起立したときに脳が血液不足(酸素不足)になり貧血状態になって立ちくらみやふらつきを起こしてしまいます。

血液による酸素や栄養の供給が不足し、疲れやすくなったり、回復が遅れしまいます。
さらに脳血流が悪いために思考力は低下して集中力もなくなってきます。

また、真面目で気を遣うタイプの子供がなりやすい傾向にあり、ストレスをため込みやすいという精神的な要素もあると考えられています。

こういった状態が続くと本人も治るのか不安になりより症状を悪化させてしまったり、サボっているように言われることもストレスになり悪化させてしまうこともあります。

起立性調節障害は身体の病気であり本人が頑張ればどうにかなるということではないということを本人も周りの人も理解する必要があります。

次回は起立性調節障害のタイプや病院での治療方などをお伝えしますね。

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