突然、視界にギザギザの光が現れて視野の一部が見えなくなる――そんな症状が「閃輝暗点」です。多くの場合、片頭痛の前兆として知られていますが、実は自律神経の乱れや栄養バランスの偏りも深く関わっています。この記事では、閃輝暗点のメカニズムから、自律神経と栄養学の観点を交えた具体的な対処法まで、医学的根拠に基づいて詳しく解説します。
閃輝暗点とは何か
閃輝暗点(せんきあんてん)とは、視野の中にキラキラと光る幾何学模様が現れ、その周辺が暗く見えにくくなる症状です。医学用語では「閃輝性暗点」とも呼ばれ、英語では「scintillating scotoma」と表現されます。
閃輝暗点の典型的な症状
症状は通常、以下のような経過をたどります。
- 視野の中心付近に小さなギザギザした光が出現
- 光は徐々に拡大し、C字型やジグザグ模様に変化
- 光の内側や周辺が暗く見えにくくなる
- 症状は5分から30分程度で自然に消失
- その後、片頭痛が起こることが多い(約60〜70%)
特徴的なのは、目を閉じても光の模様が見え続けることです。これは眼球そのものではなく、脳の視覚野で起きている現象だからです。
閃輝暗点が起こるメカニズム
閃輝暗点の主な原因は、脳の後頭葉にある視覚野の血流変化です。具体的には「皮質拡延性抑制(CSD:Cortical Spreading Depression)」と呼ばれる現象が関係しています。
皮質拡延性抑制とは
脳の神経細胞の電気的活動が一時的に抑制され、その抑制の波が脳表面をゆっくりと広がっていく現象です。この波が視覚野を通過する際に、血管が収縮して血流が減少し、閃輝暗点の症状として現れます。
その後、血管が拡張して血流が急激に増加すると、三叉神経が刺激されて片頭痛が引き起こされると考えられています。
閃輝暗点を引き起こす要因
以下のような要因が閃輝暗点のトリガーになります。
- ストレスや疲労の蓄積
- 睡眠不足または過剰な睡眠
- 特定の食品(チョコレート、赤ワイン、チーズなど)
- カフェインの過剰摂取または急な中断
- 強い光刺激(まぶしい日光、パソコン画面など)
- 気圧の変化
- ホルモンバランスの変動(月経周期など)
自律神経と閃輝暗点の関係
自律神経は、私たちの意志とは無関係に内臓や血管の働きを調整する神経系です。交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)のバランスが崩れると、閃輝暗点が起こりやすくなります。
自律神経の乱れが閃輝暗点を引き起こすメカニズム
血管のコントロール機能の低下 自律神経は脳血管の収縮・拡張を調整しています。ストレスや生活リズムの乱れで交感神経が優位な状態が続くと、血管が過度に収縮しやすくなり、その反動で急激な拡張が起こりやすくなります。この血流の急激な変化が閃輝暗点や片頭痛を誘発します。
神経の興奮性の増加 自律神経のバランスが崩れると、脳の神経細胞が過敏になります。この状態では、ちょっとした刺激でも皮質拡延性抑制が起こりやすくなるのです。
自律神経を整える生活習慣
閃輝暗点を予防するには、自律神経のバランスを整えることが重要です。
規則正しい生活リズム
- 毎日同じ時間に起床・就寝する
- 7〜8時間の質の良い睡眠を確保する
- 食事時間を一定にする
ストレスマネジメント
- 深呼吸や瞑想を取り入れる
- 適度な運動(ウォーキング、ヨガなど)
- 趣味の時間を確保する
副交感神経を優位にする習慣
- 就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控える
- ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
- リラックスできる音楽を聴く
栄養学的アプローチ

閃輝暗点の予防には、栄養バランスの改善も効果的です。特定の栄養素の不足や偏りが、脳の神経細胞や血管の機能に影響を与えることが分かっています。
マグネシウムの重要性
マグネシウムは、閃輝暗点や片頭痛の予防に最も重要な栄養素の一つです。複数の研究で、片頭痛患者の約半数にマグネシウム不足が見られることが報告されています。
マグネシウムの働き
- 神経細胞の興奮を抑制する
- 血管の収縮・拡張を正常に保つ
- セロトニンなど神経伝達物質の合成をサポート
マグネシウムを多く含む食品
- 海藻類(わかめ、ひじき、昆布)
- ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)
- 大豆製品(豆腐、納豆、枝豆)
- 全粒穀物(玄米、オートミール)
- 緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー)
推奨摂取量は、成人男性で340〜370mg/日、成人女性で270〜290mg/日です。
ビタミンB群の役割
ビタミンB2、B6、B12などのビタミンB群も、閃輝暗点の予防に重要です。
ビタミンB2(リボフラビン)
- エネルギー代謝をサポートし、脳のエネルギー供給を安定させる
- 1日400mgの摂取で片頭痛の頻度が減少したという研究報告あり
ビタミンB6
- 神経伝達物質の合成に必要
- セロトニンやドーパミンの生成をサポート
ビタミンB12
- 神経細胞の健康維持に不可欠
- 不足すると神経の興奮性が高まる
ビタミンB群を多く含む食品
- レバー、豚肉、鶏肉
- 魚類(サバ、サンマ、マグロ)
- 卵、乳製品
- 玄米、全粒粉パン
オメガ3脂肪酸
EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などのオメガ3脂肪酸は、抗炎症作用があり、血管の健康を保ちます。
オメガ3脂肪酸を多く含む食品
- 青魚(サバ、イワシ、サンマ、サケ)
- えごま油、亜麻仁油
- くるみ
週に2〜3回は青魚を食べることが推奨されています。
避けるべき食品
以下の食品は、一部の人で閃輝暗点や片頭痛を誘発する可能性があります。
- チラミンを含む食品:熟成チーズ、赤ワイン、チョコレート
- グルタミン酸ナトリウム(MSG):調味料、加工食品
- 亜硝酸塩:ハム、ソーセージなどの加工肉
自分のトリガー食品を特定するために、食事日記をつけることも有効です。
水分補給の重要性
脱水は閃輝暗点の意外な原因の一つです。体内の水分が不足すると、血液の粘度が高まり、脳への血流が悪化します。
1日に1.5〜2リットル程度の水分摂取を心がけましょう。特に起床時、運動後、入浴後は意識的に水分を補給してください。ただし、カフェインやアルコールは利尿作用があるため、水分補給としてはカウントしないようにしましょう。
閃輝暗点が起きたときの対処法
実際に閃輝暗点の症状が現れたときの対処法をご紹介します。
即座にできる対処
- 安全な場所で休む
- 運転中なら車を安全な場所に停める
- 暗く静かな部屋で横になる
- リラックスする
- 深呼吸をゆっくり繰り返す
- 首や肩の緊張をほぐす
- 軽い水分補給
- 常温の水を少しずつ飲む
- 冷やす・温める
- 痛みがある場合は冷たいタオルで額を冷やす
- 緊張型の場合は首や肩を温める
症状が頻繁な場合
月に2回以上閃輝暗点が起こる場合は、予防的な対策が必要です。
- 頭痛専門医や神経内科を受診する
- 頭痛ダイアリーをつける(発作の頻度、時間帯、前日の食事や行動など)
- 必要に応じて予防薬の処方を検討する
医療機関を受診すべきケース
以下のような場合は、速やかに医療機関を受診してください。
- 初めて閃輝暗点を経験した
- 50歳以降に初めて症状が現れた
- 症状が1時間以上続く
- 頭痛を伴わない閃輝暗点が繰り返し起こる
- 手足のしびれや言語障害を伴う
- 突然の激しい頭痛がある
特に頭痛を伴わない閃輝暗点が繰り返し起こる場合は、脳血管の異常や他の疾患の可能性もあるため、MRIなどの精密検査が必要になることがあります。
医療機関の治療でも改善しない時は自律神経の機能を上げることが重要!
身体の持っている治癒能力を上げていくことで症状が繰り返されることを防いでいきます。治癒能力とはまさに自律神経の働きです。では自律神経の働きを上げるには何が必要か?
まずは4つのストレスを減らすこと!
自律神経に影響を与える4つのストレスとは
ストレスとは精神的なものだけではありません。以下の4つのストレスが自律神経に影響を与えます。
① 精神的ストレス
② 体のゆがみストレス
③ 栄養の不足・偏りストレス
④ 気温・湿度・気圧の変化によるストレス
まずは「体のゆがみストレス」を減らしていきます。枚方自律神経調整院では体を揺らすような優しい施術で背骨・骨盤を整えます。さらに頭蓋骨調整・内臓調整などその人に合った刺激をいれて自律神経を整えていきます。
「栄養の不足・偏りストレス」に関しては食事内容を聞いて分子栄養学アドバイザーのい資格もある私がアドバイスしていきます。
生活リズムの確立
体内時計を整えることで、自律神経のバランスが改善されます。
- 休日も平日と同じ時間に起床する
- 朝日を浴びる習慣をつける
- 夜は照明を暗めにする
適度な運動習慣
有酸素運動は自律神経を整え、ストレス解消にも効果的です。
- ウォーキング:1日20〜30分
- 水泳、サイクリング:週2〜3回
- ヨガ、ストレッチ:毎日10〜15分
激しすぎる運動はかえって閃輝暗点を誘発することがあるため、自分のペースで無理なく続けられる運動を選びましょう。
まとめ
閃輝暗点は、脳の視覚野における血流変化が原因で起こる症状であり、自律神経の乱れや栄養バランスの偏りが深く関わっています。自律神経を整えるには、規則正しい生活リズム、十分な睡眠、ストレスマネジメントが重要です。栄養学的には、マグネシウムやビタミンB群、オメガ3脂肪酸の適切な摂取が閃輝暗点の予防に効果的です。
日常生活では、トリガー食品を避け、十分な水分補給を心がけ、適度な運動習慣を取り入れることで、症状の頻度を減らすことができます。ただし、症状が頻繁に起こる場合や、初めて経験した場合は、必ず医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
セルフケアで効果が感じられない場合は迷わず自律神経の専門家である当院にご相談ください。本気で体調改善されたい方には全力でサポートいたします。
自律神経と栄養学の両面から総合的にアプローチすることで、閃輝暗点のない快適な生活を取り戻すことができるでしょう。




