- 喉に、何かが詰まっている感じがする。
- 飲み込めないわけではない。でも、ずっと違和感がある。
- 朝、強いだるさで起き上がれず、学校に行けない日がある。
- 胃が痛い。食欲がない。そして——体重が減ってきた。
- 頭も痛い。
- そして、気持ちも落ち込んでいる。
今回ご紹介するのは、15歳・男子中学生の症例です。
耳鼻科を受診し、検査では異常なし。漢方薬を処方されて飲みましたが、改善しませんでした。そして、医師からこう言われたそうです。
「これ以上、できることはない」
その後、小児科を受診*血液検査も異常なし。胃薬と頭痛薬を処方されましたが、こちらも改善しませんでした。
2つの診療科を受診し、どちらでも異常は見つからず、4種類の薬を飲んでも変わらない。
その状態で、当院(大阪府枚方市・牧野駅/枚方自律神経調整院)にお越しになりました。
この記事では、
- 5つの症状が同時に出ていた背景に、何があったのか
- 初回に当院が行った、6つの検査
- なぜ、最初の1ヶ月は骨盤と背骨しか触らなかったのか
- 5ヶ月で、どのような経過をたどったのか
を、順を追って詳しくご紹介します。
とりわけお伝えしたいのが、3つ目です。弱っている体には、施術の「強さ」と「量」と「順序」がある——この症例は、そのことをはっきり示していました。
はじめにお読みください
本記事は、当院にお越しになった方の経過を紹介するものであり、個人の経過報告です。すべての方に同様の変化が起こることを保証するものではありません。
症例の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| お客様 | 15歳・男性・中学生 |
| 主訴 | ①喉の詰まり感 ②起床時の強い倦怠感により学校に行けない日があった ③胃痛 ④食欲不振・体重減少 ⑤頭痛 ⑥気持ちの落ち込み |
| 耳鼻科での経過 | 検査で異常なし/漢方薬を処方され服用するも改善せず/「これ以上できることはない」と言われた |
| 小児科での経過 | 血液検査異常なし/胃薬・頭痛薬を処方され服用するも改善せず |
| 来院時の初回検査 | 眼球運動・瞳孔反射・心拍数・酸素飽和度・バランス・体性感覚 |
| 体の検査所見 | 骨盤のねじれ/胸椎・頸椎の歪み(++)/背部の筋緊張が強く、特に頸部〜後頭下筋群の緊張が強い/頭蓋骨の動きも悪い |
| 当院の見立て | 受験勉強・学校行事で忙しく回復が追いつかなくなり、体の歪みが慢性化。交感神経優位が続いて筋緊張が上がり、内臓の機能が低下していた |
| 初回の施術 | 検査結果と原因の説明/骨盤・背骨を優しい刺激で整えるのみ |
| 1ヶ月目 | 良い日と悪い日の波が大きかった。ただし「良い日もある」ことが安心につながった |
| 2ヶ月目 | 施術の刺激に体が正しく反応するようになったため、内臓調整を追加/表情が良くなり会話が増えた/食事指導(内容だけでなく「食べるタイミング」) |
| 3ヶ月目 | 体調がかなり改善し、食事もしっかり摂れるように/ただしストレスがあると一時的に揺れる |
| 5ヶ月目 | すべての症状が改善し、安定 |
| その後 | 卒業か月1回のメンテナンスかをご本人に選んでいただき、ご希望により3ヶ月のメンテナンスを行って終了 |
主訴と、当院に来られるまでの経緯
5つの症状が、同時に出ていました
まず、この症例の特徴を整理します。
| 症状 | 通常なら相談する科 |
|---|---|
| 喉の詰まり感 | 耳鼻咽喉科 |
| 胃痛・食欲不振・体重減少 | 小児科・消化器 |
| 頭痛 | 小児科・脳神経 |
| 朝の強い倦怠感 | 小児科 |
| 気持ちの落ち込み | 心療内科・小児科 |
ばらばらに見える症状が、一人の体に同時に出ていました。
そして、どれも「少し気になる」程度ではありませんでした。学校に行けない日があり、体重まで減っていたのです。
喉の詰まり感
何かが喉に詰まっているような感覚。
飲み込めないわけではないのに、違和感が消えない——この訴えは、思春期の方にも大人にも見られるものです。
そして、気になり始めると、意識がそこから離れなくなります。唾を飲み込むたびに確かめてしまう。確かめるほど、気になる。
食欲が落ちていたことにも、この違和感が関わっていた可能性があります。
▶ 喉の詰まり感そのものについては、ヒステリー球(咽喉頭異常感症)のページで詳しくご説明しています。
朝の強い倦怠感で、学校に行けない日があった
起床時の強いだるさ。そのために、学校に行けない日がありました。
ここで、保護者の方に向けて一つだけお伝えしておきたいことがあります。
朝起きられないことは、怠けではありません。
午後になると比較的動けるようになることもあり、その落差から「やっぱりサボりでは」と見えてしまうことがあります。けれど、ご本人が誰よりも「起きたいのに起きられない」ことに苦しんでいます。
▶ 朝の不調が中心にある場合については、起立性調節障害のページもご参照ください。
胃痛、食欲不振、そして体重減少
ここは、当院が最も重く受け止めた部分です。
15歳は、成長期のただ中です。
本来、体が大きくなっていく時期に、体重が減っている。
これは「食が細くなった」というレベルの話ではありません。体をつくる材料が足りていない状態です。そしてその状態では、
- 回復に回せるエネルギーが減る
- 集中力が落ちる
- 気力が落ちる
- 免疫の働きにも影響し得る
という連鎖が起こります。
▶ 胃の不調そのものについては、機能性ディスペプシアのページもご覧ください。
保護者の方へ
成長期のお子さんの体重減少は、必ず医療機関で確認してください。この方は血液検査を受けたうえでお越しになりました。
頭痛と、気持ちの落ち込み
頭痛もありました。そして、気持ちの落ち込みも。
気持ちの落ち込みを「症状の一つ」として記録することを、当院は大切にしています。
体のつらさが続けば、気持ちは落ちます。当たり前のことです。それは性格の問題でも、弱さでもありません。
そして、落ち込んだ気持ちは、体をさらに緊張させます。ここにも輪ができていました。
耳鼻科 ——「これ以上できることはない」
最初に受診されたのは、耳鼻科でした。喉の症状が強かったためです。
検査では、異常なし。
漢方薬が処方され、服用されました。しかし、改善しませんでした。
そして、医師からこう言われたそうです。
「これ以上、できることはない」
この言葉の重さを、少し考えてみてください。
専門の医師が、検査をして、薬を出して、それでも変わらない。医療の側から見れば、誠実な説明です。できないことを「できる」と言わないのは、医師として正しい態度でもあります。
けれど、受け取る側は——15歳の子どもと、その保護者です。
「じゃあ、どうすればいいんだろう」
「このまま、ずっとこうなんだろうか」
行き先がなくなる瞬間です。
小児科 ——血液検査も異常なし
その後、小児科を受診されました。
血液検査も、異常なし。
胃薬と頭痛薬が処方されました。しかし、こちらも改善しませんでした。
2つの科、4種類の薬、それでも
整理すると、この方が置かれていた状況はこうです。
- 2つの診療科を受診した
- どちらの検査でも異常は見つからなかった
- 4種類の薬(漢方薬・胃薬・頭痛薬)を飲んだ
- それでも、症状は続いていた
まず、はっきりお伝えしたいことがあります。
受診されたことも、検査を受けたことも、薬を飲んだことも、決して無駄ではありません。
重大な病気が隠れていないかを確かめることは、何よりも優先されるべき段階です。とくに成長期の体重減少がある以上、血液検査が行われたことには大きな意味がありました。
そして、異常が見つからなかったという結果があるからこそ、当院は「体の状態を整える」という役割に集中できました。
背景にあったもの ——受験勉強と、学校行事
お話を伺うなかで、はっきりした背景がありました。
受験勉強と、学校行事で忙しかった。
中学3年生。——多くの方にとって、人生で初めて「本格的な受験」に向き合う年です。
そこに学校行事が重なります。体育祭、文化祭、修学旅行、部活動の引退。思い出深い時期であると同時に、心身の負荷が集中する時期でもあります。
「回復が追いつかない」という状態
当院が注目したのは、忙しさそのものではありません。
忙しさに対して、回復が追いつかなくなっていたことです。
人の体は、負荷がかかっても、休めば元に戻ります。問題は、戻りきる前に次の負荷が来ることです。
負荷 → 回復しきらない → また負荷 → さらに回復が遅れる → また負荷
これが繰り返されると、どうなるか。
「歪んだ状態」が、体にとっての普通になってしまいます。
当院の見立ては、こうでした。
受験勉強・学校行事で忙しく、回復しにくくなって、身体の歪みが慢性的になってしまっていた。
身体の歪みが慢性的になって自律神経の働きも悪くなり、喉の詰まりや胃腸機能の低下まで起こしてしまっていた。
交感神経優位の状態が続いて筋肉の緊張は上がり、内臓の機能は低下していた。
アクセルを踏みっぱなしで、ブレーキが効かなくなっている状態。
そして——その状態で、受験はまだ終わっていなかったのです。
初回に行った、6つの検査
ここからが、この症例の独自性の一つです。
当院では初回に、体の「働き」を確認する検査を行っています。この方に行ったのは、次の6つでした。
| 検査 | 何を見ているか |
|---|---|
| 眼球運動 | 目を滑らかに動かせるか。神経の働き方の偏り |
| 瞳孔反射 | 光に対する瞳孔の反応。自律神経が直接関わる働き |
| 心拍数 | 安静時の心臓の状態 |
| 酸素飽和度 | 呼吸と循環の状態 |
| バランス | 姿勢を保つ働きが機能しているか |
| 体性感覚 | 体の位置や触れた感覚を正しく受け取れているか |
そして、この方には——機能の低下が確認されました。
病院の検査と、当院の検査は、測っているものが違います
ここが重要です。
耳鼻科の検査も、小児科の血液検査も、正しく行われ、正しく「異常なし」という結果が出ました。
では、当院の検査と何が違うのか。
| 主に見ているもの | |
|---|---|
| 画像検査・内視鏡 | 形(腫れている/傷ついている/詰まっている) |
| 血液検査 | 成分の数値(炎症・貧血・臓器の指標など) |
| 当院の機能検査 | 働き方(反応するか/滑らかか/偏りがないか) |
形も数値も正常でも、「働き」が落ちていることはあります。
血圧の数値が正常でも立ちくらみは起こるように、検査が正常でも、体の調節システムが噛み合っていない状態は現実に存在します。
「検査で異常なし」と「機能低下がある」は、両立します
当院が初回にお伝えしたのは、まさにこのことでした。
病院の検査では異常がなかったけれど、機能の低下は起きている。
これは、病院の検査が間違っていたという意味ではありません。測っている対象が違う、というだけです。
そして、この説明には大きな意味がありました。
「異常なし」と言われ続けた15歳にとって、「体に理由がある」と示されることは、それだけで救いになり得るからです。
体の検査でわかったこと
機能検査に加え、体の状態も確認しました。
| 部位 | 所見 |
|---|---|
| 骨盤 | ねじれ |
| 胸椎・頸椎 | 歪み(++) |
| 背部の筋肉 | 緊張が強い/特に頸部〜後頭下筋群の緊張が強い |
| 頭蓋骨 | 動きが悪い |
「++」という記載は、歪みが軽度ではなかったことを示しています。
後頭下筋群の緊張
とりわけ注目したのが、後頭下筋群でした。
これは、首の付け根、頭蓋骨のすぐ下にある細かい筋肉群です。重い頭を支えながら、頭の向きを微調整しています。
長時間うつむいた姿勢が続くと、ここに負担が集中します。
受験勉強。——机に向かい、参考書やノートを見下ろす姿勢を、一日に何時間も。
この方の体に起きていたことと、生活の内容が、はっきり対応していました。
初回に、最も時間をかけたこと
初回、当院が最も時間をかけたのは、施術ではありません。
説明です。
- 検査の結果
- 今、身体の中で何が起こっているのか
- 何が原因で、それが起こっているのか
この3つを、丁寧にお伝えしました。
なぜ、説明にそこまで時間をかけるのか
理由があります。
この方は、2つの科で「異常なし」と言われ、「これ以上できることはない」とまで言われていました。
原因が分からないまま症状が続くことは、それ自体が大きなストレスです。
「本当に治るんだろうか」
「何か重い病気が見つかっていないだけじゃないのか」
「自分の気のせいなんだろうか」
この不安は、交感神経を刺激し続けます。そして緊張した体では、回復は進みません。不安そのものが、症状を支える一因になってしまうのです。
だからこそ——
「ここが歪んでいます」
「だから、こういう働きが落ちています」
「だから、こういう症状が出ているのだと考えられます」
こう説明できることには、大きな意味があります。
「気のせいではなかった」
「体に、ちゃんと理由があった」
この納得が、それだけで緊張をゆるめます。そして、「ここを変えればいい」という見通しが持てます。
なぜ、最初の1ヶ月は「骨盤と背骨」しか触らなかったのか
ここが、この症例で最もお伝えしたい部分です。
初回、説明を終えたあとに当院が行ったのは——
骨盤と背骨を、優しい刺激で整えること。それだけでした。
喉も、胃も、頭も触っていません。内臓調整も行っていません。
なぜか。
弱っている体に、強い刺激は逆効果になり得ます
当院の基本的な考え方は、こうです。
弱っている体には、刺激の強さと量を考えなければ、リバウンドしてしまいます。
「リバウンド」とは、施術のあとに、かえって症状が強く出てしまう反応のことです。
なぜ起こるのか。
体は、刺激を受けると、それに対応しようとします。その対応にも、エネルギーが必要です。
元気な体なら、多少強い刺激を受けても、処理してお釣りが来ます。
けれど、弱っている体は違います。
- 食欲が落ちて、体重が減っている
- 朝起きられない日がある
- 常に緊張が抜けない
この状態の体に、たくさんの刺激を一度に入れたらどうなるか。
処理しきれず、対応に追われ、回復に回すエネルギーがさらに減ります。
結果として、施術の翌日から症状が強く出てしまう。——これがリバウンドです。
たとえるなら、体力が落ちている人に、いきなりフルマラソンを走らせるようなものです。
運動が体にいいことは事実です。けれど「今のその人にとって適量かどうか」は、まったく別の問題です。
正しいことをやれば良いのではなく、「今、どれだけなら受け止められるか」を見極める必要があります。
だから、順序があります
当院が取った順序は、こうでした。
【第1段階|最初の1ヶ月】
骨盤と背骨を、優しい刺激で整えるだけ。
骨盤と背骨は、体の土台であり、幹です。ここが整わないまま細部を扱っても、戻ってしまいます。そして、ここを整えること自体が、体にとっての「練習」にもなります。
【第2段階|2ヶ月目から】
施術の刺激に、体が正しく反応するようになってから、内臓調整を追加。
ここが決定的です。
当院は「2ヶ月経ったから次の段階へ」と決めたのではありません。
施術の刺激に、体が正しく反応するようになってきた。
この変化を確認したうえで、次の段階へ進んだのです。
体の反応が、進むタイミングを教えてくれる。——当院はそう捉えています。
この考え方が、特に大切な方
- 強い施術を受けて、かえって具合が悪くなった経験がある方
- 体力・食欲が落ちている方
- お子さんに施術を受けさせることに不安がある保護者の方
「強く押せば効く」というものではありません。
5ヶ月の経過
2回目 ——反応を確認し、そして「自分で歪めない」ための指導
2回目のご来院時、まず初回の施術に対する体の反応を伺いました。
施術の翌日は、体が少し軽かったとのことでした。
良い反応です。リバウンドは起きていない。このペースで進められる、という確認が取れました。
そのうえで、再び骨盤と背骨を調整しました。
そして——指導を行いました。
普段の姿勢や動作が悪いと、自分で歪めてしまいます。
座り方、日常動作をお伝えしました。
これは不可欠な工程です。
施術者がこの方の体に触れられるのは、限られた時間だけです。残りの時間を過ごすのは、ご本人です。
受験生であれば、机に向かう時間は一日に何時間にもなります。
その時間の姿勢が変わらなければ、施術は毎回ゼロからのやり直しになります。
施術は「きっかけ」、日々の姿勢は「積み重ね」。両輪が回って初めて、体は変わっていきます。
1ヶ月目 ——波は大きい。でも「良い日もある」
最初の1ヶ月は、体調の良い日もあれば、悪い日もあり、波が大きい状態でした。
回復は、一直線には進みません。
「昨日は調子が良かったのに、今日はまたつらい」——この落差は、多くの方を不安にさせます。とくにご本人が15歳であれば、なおさらです。
けれど、この方にとって、大きな意味を持った事実がありました。
「良い日もある」ということが、患者さんの安心に繋がったようです。
ここが大切です。
ずっとつらい状態が続いていると、人は「これが自分の普通だ」と思い込みます。
そこに「良い日」が現れると、認識が変わります。
この体は、まだ良くなれる。
一日でも良い日があったということは、その状態に戻れる可能性があるということです。
波があること自体は、失敗ではありません。大切なのは、波の底が少しずつ上がってきているか、そして良い日の割合が増えているかです。
2ヶ月目 ——内臓調整を追加、そして表情の変化
前述のとおり、施術の刺激に体が正しく反応するようになってきたため、内臓調整を追加しました。
そして、この時期に当院が確認したのは、症状の数字だけではありませんでした。
来院時の表情も良くなり、会話も増えてきた。
これは、施術者が必ず見ている変化です。
つらい状態が続いている方は、表情が硬くなります。口数も減ります。それが、自然に話せるようになる。
15歳の男の子が、治療院で自分から話すようになる。——これは、体の余力が戻ってきた確かなサインだと、私たちは考えています。
食事指導 ——「何を食べるか」より「いつ食べるか」
この時期、食事指導も行いました。
ただし、お伝えしたのは食べる内容だけではありません。
空腹時間を長くしないこと。
空腹時に甘いお菓子を食べないこと。
「いつ食べるか」のほうを、重視してお伝えしました。
なぜか。
① 空腹時間が長くなると、体は負担を受けます
食事の間隔が空きすぎると、体は蓄えを切り崩して活動することになります。ただでさえ食欲が落ち、体重が減っている体にとって、これは大きな負担です。
② 空腹時の甘いものは、急激な変動を招きます
何も入っていない状態に糖分だけが入ると、体は急な変化への対応を迫られます。その対応は、自律神経の仕事です。
疲れている自律神経に、わざわざ追加の仕事を渡さない。——これが、この指導の狙いでした。
③ 中学生にとって、実行しやすい
「これを食べてはいけない」という指導は、守るのが難しいものです。とくに成長期で、友人と過ごす時間が多い年代ならなおさらです。
「時間を空けすぎない」「空腹のときにお菓子から始めない」なら、実行できます。
3ヶ月目 ——食事がしっかり摂れるように
3ヶ月目には、体調がかなり改善し、食事もしっかり摂れるようになってきました。
食べられるようになることは、回復の土台です。
体をつくる材料が入ってくる。回復に回せるエネルギーが増える。体重が戻り始める。ここから、回復は加速していきます。
ただし——
ストレスになることがあると、一時的に体調が悪くなる傾向はあった。
これも、正直に記録しておきます。
完全に揺れなくなったわけではありませんでした。テストがある。行事がある。人間関係で何かがある。——そのたびに、体調は少し揺れました。
けれど、ここで見ていただきたいのは「揺れたあと、戻るようになった」という点です。
以前は、揺れたら戻れませんでした。今は、揺れても戻る。
この「戻る力」こそが、回復の本質だと当院は考えています。
5ヶ月目 ——すべての症状が改善し、安定
そして、5ヶ月に入った頃。すべての症状が改善し、安定しました。
- 喉の詰まり感
- 朝の強い倦怠感
- 胃痛
- 食欲不振・体重減少
- 頭痛
- 気持ちの落ち込み
同時に出ていた5つの症状が、同時に落ち着いていった。
これは、一つひとつを別々に治したからではありません。土台を整え、体が回復できる状態に戻ったことで、まとめて引いていったのだと考えています。
卒業か、メンテナンスか ——ご本人に選んでいただきました
症状が安定した時点で、当院はこうお伝えしました。
「卒業」もしくは「月に1回のメンテナンス」。どちらにするか、選んでください。
選択を、ご本人に委ねました。
なぜか。
これは、ご自身の体だからです。
そして——15歳です。周りの大人が決めることの多い年代でもあります。自分の体のことを、自分で決めるという経験には、それ自体に意味があると私たちは考えています。
ご本人のご希望は、メンテナンスでした。
3ヶ月のメンテナンスを行い、無事に終了となりました。
体験談に書かれていたこと
施術の終了後、体験談を書いていただきました。
そこに書かれていたのは、施術のことだけではありませんでした。
話を聞いてもらったこと
原因を説明してもらったこと
相談に乗ってもらったことそれが、すごく安心した。
15歳の子どもが、自分の言葉でこう書いてくれた。
当院にとって、これは大きな意味を持つ言葉でした。
「これ以上できることはない」と言われたところから来た子どもです。
その子が、「安心した」と書いた。
症状が消えたことと同じくらい、あるいはそれ以上に、当院はこの一言を大切にしたいと思っています。
この症例から見えた3つのこと
① 症状がいくつもあるときは、土台を疑う
喉、胃、頭、全身のだるさ、気持ち。——5つの症状が、5つの別々の問題だったとは、当院は考えていません。
症状が多岐にわたるときほど、一つひとつを追いかけるより、土台に何が起きているかを見るほうが近道になることがあります。
この方の場合、土台にあったのは「回復が追いつかないまま慢性化した体の歪み」でした。
② 弱った体には、順序と量がある
最初の1ヶ月、骨盤と背骨しか触らなかったこと。
これは手抜きではなく、意図的な設計でした。
正しいことをすれば良いのではありません。「今、この体がどれだけ受け止められるか」を見極めることが先です。
そして、進むタイミングは、体の反応が教えてくれます。
③ 「良い日もある」と知ることが、回復を支える
1ヶ月目の波は、大きいものでした。
それでも続けられたのは、「良い日もある」と分かったからです。
ずっとつらい状態に慣れてしまった体にとって、「良い日を一度経験すること」は、何よりの希望になります。
当院の立場
当院は、医療機関での検査・診察を受けたうえで、「異常は見つからなかったけれど症状が続く」という方を対象としています。
医療機関との併用も、もちろん可能です。「これ以上できることはない」と言われた場合でも、症状が変化したときは、あらためて受診してください。一度の検査結果が、ずっと有効とは限りません。
同じようなことでお悩みの保護者の方へ
お子さんにいくつもの症状が出ていて、いくつ病院を回っても原因が分からない。
そして「これ以上できることはない」と言われてしまった。
——そのとき、どれほど心細いか。私たちは、そのお気持ちを軽く見ることができません。
今回ご紹介した方も、2つの科で異常なしと言われ、4種類の薬が効かず、学校に行けない日があり、体重まで減っていました。
それでも、土台から、受け止められる量で、順序を守って整えていくことで、5ヶ月をかけて日常を取り戻していかれました。
もちろん、同じ経過をどなたにも保証できるものではありません。ただ、「まだ試していない見方がある」**ということは、お伝えできると思っています。
お子さんが「怠けている」のではないことは、保護者の方がいちばんよくご存じのはずです。
一人で、ご家族だけで抱え込まずに、まずは大阪・枚方の自律神経失調症専門院 枚方自律神経調整院にご相談ください。



